QC7つ道具 調査用チェックシートについて

品質管理

こんにちは、かじつとむです。

前回はQC7つ道具の概要について説明しました。

今回はQC7つ道具の1つチェックシートについてより詳しく説明します。

この記事を読むことで、以下のことがわかります。

  • チェックシートについてより詳しく理解することができる
  • 調査用チェックシートの作成方法を理解することができる

それでは。いってみましょう!

QC7つ道具 チェックシートとは

チェックシートとは、データをとったり数値化するために整理するための用紙です。

品質管理の第一歩として、品質や設備の現状を客観的に見えるようにするためにデータをとっていく必要があります。

そのため、品質項目や点検項目を抽出し、チェックシートに記録してデータをとっていくことで客観的に見える化したり、数値化していきます。

チェックシートには、「調査用」と「点検用」があります。

調査用チェックシートは品質の現状把握をし、客観的に見える化したり、数値化することが目的です。

一方で、点検用チェックシートは設備の点検する項目をチェックし、異常の有無を確認し、点検漏れを防ぎます。

今回は、調査用のチェックシートについて説明します。

QC7つ道具 調査用チェックシートの作成方法

調査用チェックシートの作成方法を以下にまとめます。

  1. 調査目的の明確化
  2. 調査項目と記入項目の決定
  3. チェックシートのフォーマット作成
  4. 記入ルールの決定
  5. 調査の実施
  6. データの解析

それぞれの項目について説明します。

調査用チェックシートの作成方法 その1:調査目的の明確化

調査用チェックシートを作成する前に、調査目的を明確にします。

調査目的がわからないと、せっかく調査としても、そのデータをどのように活用すべきかわからなかったり、そもそも調査する時間も無駄になってしまいます。

チェックシートを作成する前に、何を知りたいためにチェックシートを作成するのか、チェックシートで得られたデータをどのように活用したいのかを決めておきましょう。

調査用チェックシートの作成方法 その2:調査項目と記入項目の決定

調査目的が決まったら、調査項目や記入項目を決めていきます。

たとえば、調査項目であれば不良項目や不良の発生箇所、不良の個数などを決めていきます。
記入項目であれば、調査したい工程や設備、作業者名、製品番号、調査期間などを決めていきます。

調査項目や記入項目が決まったら、いよいよチェックシートを作成していきます。

調査用チェックシートの作成方法 その3:チェックシートのフォーマット作成

先ほど決めた調査項目や記入項目をチェックシートに反映していきます。

このとき、想定外のことが起こるかもしれないのでその他の欄をつくっておきます。
また、チェックシートは取り扱い安い大きさでA4サイズで作成するのが望ましいです。

調査用チェックシートの作成方法 その4:記入ルールを決める

チェックシートを作成したら、記入のルールを決めます。
主に決めるルールは4つです。

  • 担当者を決める
  • 調査期間を決める
  • 記入タイミングを決める
  • 記入の表示方法を決める

まず、チェックシートを記入する担当者を決めます。

担当者がたくさんいるとそれぞれの記入方法やチェックの仕方にクセが発生し、正しいチェックができなくなる可能性があります。

よって、担当者を一人に決めることでチェックを確実にできる状態にします。

次に調査期間を決めます。
具体的には、1時間、1日、1週間、1ヶ月のように調査する期間を定めます。

作業者のことを考えると、調査する期間はできる限り短くする必要があります。
チェックシートによる調査は作業者にとっては、通常作業ではありません。
よって、作業者の負担を減らすために調査期間をなるべく最少にする必要があります。

一般的には、作業者によるばらつき等も確認したいため1週間程度を調査期間として定めます。

また、記入タイミングも決めていきます。

不良が発生するたびに都度記入するのか、まとめて記入するのか、また、まとめて記入する場合、昼勤と夜勤でわけるのか、1日の不良数としてまとめるのかを決めていきます。

最後に、記入の表示方法を決めます。

数量をまとめて記入する場合には、数字を直接記入すれば良いのですが、都度記入する場合は、「正」の字で記入するのか、以下のような線の組合せの表示「タリー」で数えるのかを決めます。

一般的には、日本では「正」の字で数え、海外では「タリー」で数えます。

調査用チェックシートの作成方法 その5:調査の実施

記入ルールを決めたら、実際に調査します。

まず、記入担当者へ調査の依頼とチェックシートの記入方法を説明します。

次に調査を開始し、チェックシートの進捗状況や記入内容を確認します。
このとき、記入内容に漏れがないかもあわせて確認します。

調査用チェックシートの作成方法 その6:データの整理と解析

チェックシートに記入したデータを整理していきます

まずは、データの平均値や分散、標準偏差を算出します。
平均値等の計算方法については以下の記事をご参照ください。

また、QC7つ道具にもあるパレート図やグラフ、ヒストグラム等の図表でまとめるのも有効です。

QC7つ道具 調査用チェックシートの作成のコツ

調査用チェックシートを作成するコツを以下にまとめます。

  • チェックシートの記入項目を必要最低限にする
  • チェックシートを記入しやすくする
  • 調査期間を限定する

チェックシートを記入項目を必要最低限にすることで、調査する作業者に負担をかけないようにします。
チェックシートの記入項目が多いと、作業者は負担を感じてしまい、最悪の場合調査をサボってしまう可能性もあります。

よって、チェックシートの記入項目を必要最低限にすることは、作業者の負担を減らすためにも必要なことです。

チェックシートを記入しやすくすることで、作業者の負担を減らすことはもちろん、チェックシートを見やすくすることができます。
チェックシートを見やすくすることで、データも見やすくなるため、まとめも簡単になります。

ですので、作業者の負担を減らせたり、データをまとめる人にとってはまとめやすくするためにも、チェックシートの記入をしやすくすることはとても重要です。

調査期間を限定することも作業者の負担を減らすのにとても有効です。
いつまでも調査するとなると作業者も不安になってしまいます。
作業者の精神的な不安をなくすためにも、調査期間を限定することはとても大切です。

QC7つ道具 調査用チェックシートについて:まとめ

いかがでしたでしょうか?以下まとめです。

  • チェックシートとは、データをとったり数値化するために整理するための用紙
  • 調査用チェックシートは品質の現状把握をし、客観的に見える化したり、数値化することが目的
  • 調査用チェックシートの作成のコツは「記入項目を必要最低限にする」「記入しやすくする」「調査期間を限定する」がある

みなさんも、チェックシートを作成しながら、ぜひ品質管理に役立ててみてください!

最後まで、この記事を読んでいただきありがとうございました!

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