こんにちは、かじつとむです。
今までQC7つ道具の概要や、詳細としてチェックシート、特性要因図、パレート図、ヒストグラム、グラフについてまとめました。
今回はQC7つ道具の1つである散布図についてより詳しく解説します。
この記事を読むことで以下のことがわかります。
- 散布図とはどういうものかについて理解できる
- 散布図の見方について理解できる
それではいってみましょう!
QC7つ道具 散布図とは
散布図とは、対になった2つの特性値を横軸(x)と縦軸(y)にとって点を打ってつくる図のことをいいます。
散布図をつくる目的は2つの特性値に対して何らかの関係があるかどうか調べることです。
この関係を相関といいます。
たとえば、熱処理の温度と鉄の硬さの2つの変数をx, yとします。
今回は熱処理の温度をxとし鉄の硬さをyとします。
まず、熱処理の温度に対して鉄の硬さがどうであったかを記録していきます。
x軸とy軸のメモリのある紙を用意して、記録からそれぞれの軸に対応した交点を打点します。
打点し終わったらx軸とy軸の関係性、すなわち熱処理の温度と鉄の硬さの関係性を観察します。
今回の場合は、熱処理の温度が高くなれば、鉄の硬さも大きくなるという関係があることがわかります。
以上が散布図の概要になります。次は散布図の見方について解説します。
QC7つ道具 散布図の見方
散布図の見方は以下の3つになります。
- 正の相関
- 負の相関
- 無相関
それぞれの見方について解説します。
散布図の見方 その1:正の相関
正の相関は、散布図の分布が右肩上がりの図になっていることをいいます。
正の相関は、xの特性値が大きくなれば、yの特性値も大きくなる関係を持ちます。
特に分布が右肩上がりの直線の分布であるとき、強い正の相関があるといいます。
正の相関である場合、xの値がわかればyの値も推定できます。
散布図の見方 その2:負の相関
負の相関は、散布図の分布が右肩下がりの図になっていることをいいます。
負の相関は、xの特性値が大きくなれば、yの特性値は小さくなる関係を持ちます。
特に分布が右肩下がりの直線の分布であるとき、強い負の相関があるといいます。
負の相関である場合も、xの値がわかればyの値も推定できます。
散布図の見方 その3:無相関
無相関は、散布図の分布がほぼ円形の図になっていることをいいます。
無相関は、2つの特性値が互いに影響しない関係となります。
この場合は、2つの対処法があります。
1つは今回注目したx以外の特性値に対してyとの相関があるかを調査することです。
注目したxに対してyに相関がなかったことは、xはyに関係を持たないため、xに関する要因や状況をを除外することができます。
このように1つ1つの特性値に注目をし、相関の有無を確認することでどんなことが起こっているのか、絞り込むことも可能です。
もう1つは、得られたデータを層別したら相関があるかを確認することです。
これは、記録したデータからさらに何か共通する要素を考えて打点することで、関係性が見いだせないかを試します。
たとえば、材料・工程・作業者・機械などの4Mで層別して打点してみます。
層別して散布図を作成したときに、相関が変わる場合は層別する必要があると判断します。
たとえば、ある特性値に対してそのまま散布図を作成したときに無相関だったデータを、工程別に層別して散布図を作成したら正の相関がある場合、工程という特性値を踏まえて散布図を作成する必要があることがいえます。
以上が散布図の見方です。
QC7つ道具 散布図について:まとめ
いかがでしたでしょうか?以下まとめです。
- 散布図とは、対になった2つの特性値を横軸と縦軸にとって点を打ってつくる図のことである
- 散布図の目的は、2つの特性値に対して何かしらの関係があるかどうか調べること
- 散布図の見方は、正の相関があるか、負の相関があるか、無相関なのかを見ることである
みなさんも散布図を活用し、ぜひデータの関係性について調べられるようになりましょう!
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最後までこの記事を読んでいただきありがとうございました!
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