こんにちは、かじつとむです。
みなさんは決算書をご存知でしょうか?
決算書は会社を知ることための必要不可欠な書類です。
しかし、決算書をきちんと読めたり、そもそも決算書自体よくわかっていない人が多いと思います。
今回は、まず決算書とはどういうものなのかを解説します。
この記事を読むことで以下のことがわかります。
- 決算書の概要について理解することができる
- 決算書を読む目的について理解できる
それでは、いってみましょう!
決算書とは
決算書とは、会社がどのくらい稼いだのか、会社の財政状況はどんな状況か、会社に残っている現金はどのくらいかといった会社の状況を報告するための書類です。
上場企業では、年に1回決算と事業内容を報告する有価証券報告書と3ヶ月に1回経過報告的な意味合いを持つ四半期報告書を提出する必要があります。
なぜ、このような書類を提出しないといけないのでしょうか?
答えは、決算書を開示しないと会社にお金を払っていただいている株主が損害を被ったり、取引相手が本当にお金を払う余裕があるのかを確認したり、自社の経営状態を把握できるようにするためです。
たとえば、どんな人かもわからない人にいきなりお金を貸すことはできますでしょうか?
できませんよね!このようにお金を貸したり、払ったりまたは契約を結ぶのに信用があるのかどうかを確認するために、上場企業は決算書を提出する必要があります。
では、決算書の数字にウソを書いてしまった場合どうなるのでしょうか?
それを防ぐために監査、特に決算等の会計に関わる監査として会計監査があります。
会計監査とは、会社の会計処理が適切であるかどうかを保証することです。
会計監査は、公認会計士などの第3者的立場から決算書が合理的に正しいかを判断します。
ただそれでもウソの数字で決算書を提出してしまった場合は、粉飾決算となります。
粉飾決算をしてしまった場合、その書類で融資を受けた場合は詐欺罪になりますし、脱税行為として見なされ逮捕される可能性があります。
こういった監査や粉飾決算のリスクもあることから、会社から提出される決算書は嘘偽りのない正しい会社の状況が書かれています。
決算書の概要がわかったところで、次は決算書で重要な財務3表について説明します。
決算書で重要な財務3表
決算書のなかで特に重要な3つの財務諸表を財務3表とよびます。財務3表は以下の3つとなります。
- 貸借対照表(B/S)
- 損益計算書(P/L)
- キャッシュ・フロー計算書(C/S)
これらの財務諸表を見れば、会社がどのくらい資産を持っているのか、どこからお金を借りているのか、今持っているお金はどのくらいか、今年の売り上げ、費用、利益を確認することができます。
ではそれぞれの諸表について解説します。
決算書で重要な財務3表 その1:貸借対照表(B/S)
貸借対照表とは、会社が持っている財産の状態や資金調達とその運用方法の状況を表す諸表です。
貸借対照表は、左側に資産を、右側に負債と純資産をそれぞれまとめます。
資産は会社が持っている財産の情報です。
たとえば、会社が持っている現金、預金、建物などが資産にあたります。
負債は、相手に後で支払わないといけないお金の情報です。
たとえば、銀行からの借金や商品を購入する際のツケなどが負債にあたります。
純資産は、相手に返さなくても良いお金です。
たとえば、会社を設立するときの資本金や利益で獲得したお金が純資産となります。
貸借対照表の左側(資産)の合計と、右側(負債と純資産)の合計は必ず一致します。
また、貸借対照表は英語でBalance Sheetということから、B/Sと略されます。
決算書で重要な財務3表 その2:損益計算書(P/L)
損益計算書とは、会社が1年間でどれだけの売り上げと費用を発生させて、その結果どのくらい利益が出たのかを表す諸表です。
損益計算書は、左側に費用を右側に収益をまとめます。
次に収益から費用を引き、利益だったら左側に、損失だったら右側に記載します。
収益は会社の1年間の売り上げです。
収益を見ることで、どこからどのくらいの売り上げを獲得したのかわかります。
費用は会社の1年間かけた費用で、社員の給料や広告費などがこれにあたります。
費用を見ることで、会社が利益を生み出すためにどのような努力をしたのかがわかります。
利益と損失は、収益と費用の差です。
この数字から、企業がどの程度もうかっているのか、あるいは損しているのかがわかります。
また、損益計算書は英語でProfit and Loss Statementということから、P/Lと略されます。
決算書で重要な財務3表 その3:キャッシュ・フロー計算書(C/S)
キャッシュ・フロー計算書は、会社の現金と預金の増減を計算するシートです。
キャッシュ・フロー計算書を読むことで、会社の資金のやりくりがちゃんとできているのかどうかを見ることができます。
キャッシュ・フロー計算書は、期首現金に対して、1年間の企業活動による現金の増減を反映し、期末現金を表します。
ここでいう企業活動は、営業活動・投資活動・財務活動のことをいいます。
営業活動は、本業の営業によって発生する現金の増減を表します。
投資活動は、固定資産や株式に対しての投資による現金の増減を表します。
財務活動は、資金調達や借入金の返済によって発生する現金の増減を表します。
また、キャッシュ・フロー計算書は英語でCash Flow Statementということから、C/Sと略されます。
決算書の中身がわかったところで、次は決算書を読む目的について説明します。
決算書を読む目的
決算書を読む目的は、読む人によってさまざまあります。
決算書を読む人は、主に投資家・銀行員・会社の経営企画や本部長があげられます。
投資家が決算書を読む目的は、会社への投資判断を行うためです。
投資家は、会社の決算書から、今後会社が伸びるのか沈むのかを判断します。
もし、決算書の理解ができないと、投資をする判断ができずに損をしてしまいます。
よって、投資家が決算書を読み解くことで投資するのかどうか、またどのくらい投資をするのかを判断します。
銀行員が決算書を読む目的は、会社にお金を貸して良いかどうかを判断するためです。
もし会社にお金を貸した状態で、倒産してしまいますと、銀行はお金を回収できなくなります。
ですので、会社の状況を確認して、お金を貸すかどうか決算書で判断します。
会社の経営企画や本部長が決算書を読む目的は、今後の事業計画を作成するためです。
決算書からいまの会社の現状を把握し、会社の買収における買取価格の計算をしたり、今後の事業提案をする上での課題出しのために、決算書を読みます。
決算書とは:まとめ
いかがでしたでしょうか?以下まとめです。
- 決算書とは、会社の財政状況を報告するための書類
- 決算書で重要なのは、貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュ・フロー計算書(C/S)の3種類であり、これを財務3表と呼ばれる
- 決算書を読む目的は人によって違い、投資やお金を貸すための判断であったり、事業提案の課題出し等がある
みなさんも、この記事を読んで決算書を理解したり、読めるようにしていきましょう!
決算書とは:最後に
決算書について勉強する際に、わかりやすいおすすめの書籍を紹介します。
決算書について興味を持ち、もう少し具体的に理解したい方はぜひ読むことをおすすめします。
決算書を理解するのにおすすめの書類:会計クイズを解くだけで財務3表がわかる 世界一楽しい決算書の読み方
この本では、決算書ってどういうものかをものすごくわかりやすく説明しています。
特に、決算書で重要な財務3表、貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュ・フロー計算書(C/S)についてどのように読むのかを解説しています。
さらに、財務3表を見て、私たちに親しみのある企業の決算書はどれか、というクイズを楽しみながら読むことができます。
たとえば、3つの銀行の貸借対照表を見て、セブン銀行の貸借対照表はどれかといったクイズがだされます。
このクイズを解きながら、銀行にはどのようなビジネスモデルがあって、貸借対照表だとどのように表されるかを解説するといった形で進んでいきます。
初めて会計について学びたいとか、会計の知識はないが、急に決算書を読まないといけなくなったというような、入門者や初心者にはぜひ手に取って欲しい良書です!
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最後までこの記事を読んでいただきありがとうございました!
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